喪失 #3

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どうしたらいいかなんて――わからない 「あー、もうアンタめんどくさい」 抱き抱えた俺の腕中で、弓槻は不機嫌そうにソッポを向いた そうだ この関係に、甘さなんていらない 「お前」 「お前ってゆーな」 「絶対、向こうついたら」 ――なのに わかっていても、頭の中には、山崎さんがずっと――消えては、現れる 「俺の部屋から出るな」
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