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事実はわからない、そんな空想の中だけの敵に嫉妬して、弓槻に対する独占欲は増していくばかり
その最果てがどこにあって、自分の執着地点も全く見えない
「――っ」
弓槻が欲しがってる、ただの身体の快楽を先伸ばしにして、俺はなぶり殺すようにして弓槻をかき回した
「も――やだ、全部じゃなきゃやだ」
そう、弓槻が叫んだと同時に、我慢しきれなくなった俺は指先を差し込んだまんま、埋めこんだ
窮屈になったその二つの窪みは、同時に俺を締め付けたあと力果てて身体を震わせた
弓槻の身体にたまりかねて吹き出した残骸が、弓槻ごとドロリと辺りを汚した
この行為の後には、いつも虚しさしか残らない
気を失ってしまってもまだ、弓槻の身体は震えていて、その姿に何故か少しだけ救われた
――弓槻が欲しがるのなら、
俺は――なんだって、かまわない
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