喪失 #4

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「――ちがう」 「手伝って」 何か言ってる弓槻を無視して、ふわりと弓槻の身体を持ち上げる 「なんか飲む?」 喉が、カラカラ。 結局あのまま眠ったせいで、水分が全部飛んだように渇いていた 「のむ」 離れたくはないから、そのまんま弓槻を抱き抱えて、キッチンまで向かう 「ちょ!わ!」 「だって、お前。へにょへにょだろ」 すっかり骨抜き状態の身体は、面白いほど力が入っていなくて ――そうしたのが自分だと思うと可笑しくて仕方ない
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