道標 #2

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「どいて」 そう言った弓槻に、手を、ドーゾ。と差し出した その俺の無言のポーズに、弓槻は可笑しいほど顔を歪めて 「……モれる」 そう言った ――漏れるって。笑いそう。 「いんじゃない?」 俺が動こうとしないでいると、バシッ!!っと弓槻がパンチをしてきた まあ、軽々とガードするけどね 「バカ、アブねーだろ」 「どいて」 泣きそうな弓槻の顔が可愛くて、意地悪をやめて俺は立ち上がった
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