道標 #3

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――息が、詰まる 「茉麻」 こんな風に名前を呼ぶことも想像してなかった 弓槻に近づくことさえ――敬遠していたはずなのに 「何がしたいの」 弓槻がそう言ったけど 「なんで?」 それを口にしたら――全てが消えてしまう気がした 「私は、アンタの所有物じゃないわよ」 「わかってるよ」 ――わかってる。 「お前は別に、俺の女じゃないだろ」 お前は、松岡さんの大切な……宝物で もっと、大事にされて 守られてるのが、相応なんだ――それが例え 俺じゃなくても
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