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道標 #3
「何やってんの」
機体の後方は他の場所よりも広いスペースがある
その壁のでっぱりに腰をのせていた弓槻は、俺を確認した途端、不機嫌そうに声を出した
「だってあそこ狭い」
そう呟いたと同時に、俺から顔を背ける
「――かわろうか?」
そんなに窮屈なら――真ん中の席は動きを取りづらいし、それて気分が悪いんなら
「別に。かわらなくていーから、どっかいって」
その言葉に、チクリと胸が痛んだ
それが、本心?
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