道標 #5

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本当は、嬉しかった いつも、すれ違うだけで言葉を交わすことも出来なくて 松岡さんのものだって頭じゃわかっていたのに――欲しくて欲しくて堪らなかった いくら誘われても、松岡さんの誘いを断り、弓槻と接触することを避けていたのは ――それ以上に、求めてしまうことが、怖かったから
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