記憶 #3

3/26
1306人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
――ーー… 「ちょ!茉麻ぱああああい」 「何よもう、煩い」 「超最悪なニュースですう」 「はー、なんの」 朝イチ。 会議前に、菜摘が泣きそうな顔をして私の元にやってきた どうせ、つまんない話だと思っていた 「中里常務のムスメ、七瀬さんと」 「あー、はいはい」 久し振りにその名前を聞いて、まだ動揺するほど、私の中から七瀬は全く消えていなかった 聞きたくないし、知ってるし しかも菜摘がなんで泣きそうになるわけ 「違うんですって!」 「ふーん」 「七瀬さんと婚約してたと思ってたら! 赤石さんと入籍した、って」 「――は?」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!