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「真理子のそんな可愛い顔みたら、みなぎってきた」
「ま、待って月君……」
「待たない」
月君はまたもや私に覆い被さる。
「真理子が可愛すぎるのが原因だから、責めるなら自分を責めろよ?」
「何じゃそら……」
「真理子も言ったろ、し飽きないって」
「……う」
もう年下に見えないよ。
私、月君にいつまでドキドキしてればいいのか。
「今まで辛いこともあっただろうけど、今は俺が、真理子の隣にいるから」
月君がそう言って、私はほろっと泣きそうになった。
昔いじめられた過去なんて、忘れてしまおうと思えた。
「……2000円のチーズケーキ買ってくれたらいいよ」
「……買ってやるよ」
「ケーキ三昧だね」
「いちごケーキと、チーズケーキ」
「そう。ねぇ月君」
「ん?」
「これからもずっと一緒にいてね」
首に手を回して泣き笑いをする私に、月君はフッと大人っぽく笑い返し、「当然」と言うのだった。
甘い夜は、まだまだ続く。
~fin~
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