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B「ねぇ。」
A「…?」
無言で顔を上げるA。僕はAの声が聴きたくて、必死に言葉を探した。
B「その本、面白い?」
A「…。」
軽く頷くA。もっと僕の方を見て欲しくて言葉を繋いだ。
B「そこ、暑く無い?」
A「ちょっと…ね。」
やっと聴けた声。でも、声を聴いたら今度は笑顔が見たい。
B「もし、良ければ…。少し散歩しない?」
A「君と?」
B「うん、そう。駄目かな?」
A「…。」
また、無言で僕を見るA。僕は嫌われているんだろうか。
A「隣を歩いてもいいのなら。」
B「えっ?」
Aの言葉に僕は勢い良く俯きかけた顔を上げる。
A「バスが来るまでは時間があるし、ここにいれば君が近くにいるけど。散歩の間も隣に居ていいのなら行ってもいいよ。」
Aの言葉に心臓が飛び跳ねる。
B「じゃあ、手を繋ごうよ!」
勇気を出して言った僕に。
A「うん!」
最高の笑顔。
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