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「別に。さっさとそれこっちに寄越して、彼女のとこ行ってやれ。可哀想だろ」
「うげっ、なぁに、気付いてたのー?」
「まぁ、俺誕生日だし」
サプライズだったのに、なんてぶつぶつ呟きながら、哉太が大きな紙袋を差し出す。一応見て良いか聞いてから、それを覗き込めば。
「うわ、これ欲しかったやつだ。哉太、すげぇ」
「でしょでしょー、なんかビビビって来たんだよねー。って言いたいとこだけど、前に聞いてたから」
ガサガサ紙袋を鳴らして、そぉっとそれを取り出す。
丸い、真っ白な小さいクッション。マシュマロみたいにふわふわで、前に見たときから欲しかったやつ。
試しにちょっと抱き締めてみたら、腕の形にへこんで、すぐに押し返してくる。すっごい気持ちいい。
「やばい、すげぇ嬉しい。ありがと、哉太」
「おう、礼はこれで良いよ」
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