第3章 モヤモヤ

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「斉藤君? どうしたの?」 「はぁ……はぁ……いや、川奈に聞いたらさ、高山が一人で林道の方行ったって聞いたから……はぁ……はぁ」 「斉藤君大丈夫? とりあへず息整えなよ」 私は斉藤君が息を整えるの待つと、 「何か私に用だった?」 「いや、一人だって聞いたからさ、今広場の方でドッジボールやってるから、良かったら高山も誘おうかと思って」 斉藤君とはクラスで、いや、学園で一番まともに会話する男子だと思う。 私が日直の時、よく仕事を手伝ってくれたり、放課後帰る時、「また明日」と声をかけてくれる、爽やかなサッカー部男子と言った印象だ。
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