第4章

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背中に汗をかきつつ、必死でフォローしたのに。 それをすべて放り投げて、斉田さんは言う。 「違うよ。男女の恋愛的な括りの『好き』だよ。 俺、堀池さんのことが、好きなの」 カタン。 ツルとは反対隣りにトレイを置く音。 咄嗟に、『第三者に聞かれてしまった』と思い、 その人を見る。 不遜な表情。 それと反対に、見とれるほど美しい造形の顔。
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