第1章

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教室の戸を開けたら、そこには1人の男子生徒が机に座っていた。 …え。私の頭はパニックになる。 放課後の学校。部活の道具を教室に忘れてとりに帰ってきたところ。 なんで?え?の疑問ばかりが浮かんでくる。 だって彼が座っていたのは私の机だったからだ。彼は私の机にすわり外の部活を眺めていた。後ろ姿だと誰かわからないが、綺麗な黒髪が、風に吹かれて毛先が揺れている。 うん。偶然だ。うん。 心の中でそう呟いて忘れ物をとりにいこうとしたところ足を机にぶつけた。 しまったっと思ったが遅かった。 黒髪の彼がビクッとしてこちらを振り返る。 「「えっ?!」」 彼を見てびっくりした。それは知り合いというか、元カレだったから。 「ひっ久しぶり!」 彼が少し裏返った声で話しかけてきた。 「あっ。うん。」 髪伸びたんだ。去年までは風で揺れる髪もなかったのに。 背も少し伸びた。でも相変わらず私があげたピアスをしてる。 「部活は?」 「あの、忘れ物しちゃって」 あぁー。といいながら机にかけてある袋をとってくれてこれだよね?って渡しにドアの前まできてくれた。 「あっありがと。」 「どーいたしまして」 別れた理由はどーでもいい理由だった。 彼がデートの約束をやぶったから。 そのとき私はカッとなってもうわかれる!!なんて怒鳴ってしまった。 あとから彼の友達からデートが行けなかった理由は、迷子になった彼の友達の妹を友達と探していたからだそうだ。 彼の友達から何回も謝られた。 私がちゃんと話をきいていれば、そして自分も誤ってもう1度やり直したいって言えばよかったと何度後悔したことか。 「ねぇ。なんで私の席に座ってたの?」 聞きたかった。彼の口から。 「…俺さ約束まもれなかったこと凄く後悔してんだ。んで、お前と別れてからもずっとお前を見てた。部活のOFFの月曜日の放課後はいつもお前の机の上でお前が部活してるとこ見てた。」 え。…うそ。 別れてからってもう1年経つよ?そんな長い間後悔しててくれたの? ずっと私の事見ててくれたの? 「なぁ。今日お前に教室会えた事運命だと思って言うな?ぜってぇこれからちゃんと約束まもるから。後悔はしたくねぇ。 …俺と付き合ってくれないか?」 「__はいっ」 泣きじゃくってる私をそっと抱き寄せてお前を絶対幸せにすると耳元で彼が囁く。
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