65人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
1-7-13
「あ、心配いらないよ。もしそうなってもイグノトル医師は公爵だから、裏から手をまわして君の適性検査、きっちり落としてもらうから」
「えー、それ養育者の発言じゃないよっ」
「今は君の恋人。文句ある?」
ちゅ、と音をたてて首筋にキスを落とした。
「もう……」
「さ、着替えておきなさい。典医に外出許可もらってくるから」
「えっ、だいじょうぶ?」
「心配ないよ。普段は嫌われてても、こういう場合は別だ。彼も天使だから、ティオの養育事情はわかってくれる」
「ぼく、あなたがすき」
「は」
上着を羽織る手をとめた。
「だって、嫌われたら、嫌うよ、普通は」
「んー、彼は私の立場を嫌ってるだけだから、お互い医師で天使だし、わかりあえないわけないでしょ」
「あなたのそういうとこ、すごく好き」
「ん?」
最初のコメントを投稿しよう!