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『あん?あんた、ここの世界の者じゃなかったのか。
いくら此処が魔法世界でもただの動物は喋れねぇよ。
あんたが特異体質なんだ。』
「……あ、あれ特異体質として扱われたのか。
なるなる。
じゃあ鷲くん、私に色々教えてくれないかな、この世界のこと。」
今さっき来たばっかで何も知らないんだ。
そう第一異世界存在(村人じゃない)に笑いかけてみる。
『良いけどよ、俺だけじゃ知識が偏っちまうからな。
俺達森の動物の棲みかに来てくれよ。
皆があんたに興味津々でな、会いたそうにそわついてんだ。』
まさかポケ○ンの森?!!
間違えた、森の秘境?!
早速動物たちのモフモフパラダイスか!!
テンション上がってきた!!
「でもごめん、その前に。
トイレ行きたい。」
漏らすより正直に言った方がましだと思ったの。
ごめんなさい、謝るから翼を頭に当てないでください。
『……はぁ。
まぁいい、ここはちょいと特殊な所だからな。
すぐ近くに小屋が建ってる。
俺は此処にいるから行ってきな。』
鷲さんが翼で指した方向には、目を凝らすと確かに小さな山小屋が建っていた。
おお、なんか知らないけど建ってて良かった。
ってことでお花を摘みに行ってきます。
『おいおい、ちゃんと足元見ねぇと転ぶぞ。
…………言わんこっちゃない。
あぁ、だからちゃんと周りを……!
頭に葉っぱとか枝ついてんぞ、あんた。
嬢ちゃん……、その扉は引き戸だ。
だからそこ行きも躓いた所だろ?!』
皆さんただいま戻りました。
森の中とか歩いたことなかったからか、めっちゃ躓いたりしました。
……あれ、私、知らない間に制服からファンタジーっぽい服装になってる。
なんか……この服めっちゃ着心地良い。
神様ブランド、ということか……。
「中々やるな。」
『嬢ちゃん頭打ったのか?』
「打ってねぇよ。
変人扱いしないでください。」
ちょっと小屋に行くまでの間で躓いたり木に頭突っ込んだだけだから。
別に打ったりしてないから。
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