第1章

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いつもの時間、いつもの場所…ここに彼女はいる。 B「こ、こんにちは」 A「こんにちは」 こうして挨拶を返す時の微笑む仕草がたまらない。クールに見える彼女から見えるその密かな表情に僕の胸は高鳴る。 名前も知らない彼女に、僕は想いを寄せている。 B「隣、いいかな」 A「許可取らなくてもいいのに」 僕は彼女の隣へ腰掛ける。彼女について知っているここと言えば、いつもこの時間にこの場所で本を読んでいるということ。聞いても、何の本かは教えてくれないけど。 B「今日も、本読んでるんだね」 A「ええ」 B「そろそろ教えてよ、何の本か」 すると彼女は…栞を本に挟み、パタリと閉じた。 A「教えてほしいなら…君の事も教えてほしいかな」 そう言ってどこか妖艶に微笑む彼女に…僕は自分の気持ちを抑えられなかった。 B「あ、あの!僕は君の事が…」
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