絶対秘密の恋

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□■□■ そんな私も中学生になって、一人前に人を好きになるって気持ちがわかるようになった。 それに実の姉を好きだというのが一般的に許されない事だってことも、もちろんわかる年齢になった。 だからってまぁくんを軽蔑することはないけど、禁断の恋をしてるまぁくんが心配だった。 最近、まぁくんはどんどんかっこよくなっていろんな女の子から告白されている。中にはすごくかわいい子もいるのに、見向きもしない。 この前も私がまぁくん宛てのラブレターを渡すように頼まれたから届けると不機嫌になった。 「オレ、そうゆうの全部断ってるんだけど」 「でも、一生懸命だったよ。いい子そうだったし」 「……好きな人いるから」 その時の横顔があまりに切なそうで、苦しそうで私までズキズキと心が痛んだ。 「ねぇまぁくん?」 「なに……?」 「やっぱりなんでもない」 『まだ、お姉ちゃんを好き?』中途半端に大人になってしまったせいで、もうそんなこと聞けない。 まぁくんはずっとあかねお姉ちゃんが好き。 まぁくんだってとっくに知ってるだろう、実の姉を好きになる事は世間的にはイケナイことだということを…… あの苦しそうな顔を見てたらわかる。
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