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「どうです一鉄殿、
安藤殿、氏家殿のお二方が軍を退かれました。
これでお約束通り我等に協力していただけますか?」
「あの二人がこうも簡単に・・・
お主等はどうやってあの二人を・・・
まぁよい、約束は約束、あの二人がそう決めたのならば、儂もチカラを貸そう。」
「ありがとうございます。
一鉄殿も後方へお退き下さい。
三人で残る戦をごゆるりと見物なさっていて下さいませ。」
「そうさせてもらおう。
我等が共に進むべきかじっくり拝ませてもらう。
その上で、戦の後にそちらへ参ろう。」
「それで結構でございます。
もし我等がお三方のお気に召さなかった場合は、断っていただいて結構。
我等の主君がそうするように望んだことです。
では、私は自分の軍へ戻ります。
村野殿もあまり無茶をなさらないように、残りの戦を楽しみましょう。」
半兵衛はそう言うと兵士達に紛れて姿を消した。
「何もかも思い通りか。
やはり奴にはかなわん。」
一鉄もそう言うと、兵を後方へ退く為に去って行った。
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