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ここからは展開が早かった。
美濃三人衆が戦場を離脱したことで、左右に伸びた鶴翼のど真ん中がスッポリ抜け落ち、綺麗に左右に割れた先に、相手メインプレイヤーの軍が姿を表していた。
孝と段蔵は競い合うように敵本陣を目指す。
相手プレイヤーは急いで軍を集結させようとするが、半兵衛達が各軍を逃さない。
「孝っ!
お前が大将を討ち取ってこいっ!
いまのお前なら大丈夫だ。
相手は動揺してるし、恐らく戦闘には不慣れ。喧嘩なんかもしたことないんじゃないか?
だからお前が行って勝負をつけてこい!」
「あり?
いいなりか?
ならば孝様が敵将を討ち取って参るでござるでおじゃる。」
孝はそう言って自身の軍で突撃。
敵将の部隊は大きな盾を構えた部隊。
守りに特化した部隊のようだった。
だが、正攻法ならば厄介な部隊であろう大盾隊も、孝の忍者隊に翻弄され、次々と倒れていった。
「ありゃ?
さっきのじーちゃんの部隊と違ってこっちは弱いなりね。
じゃあそろそろ孝さんもっ!」
孝は敵メインプレイヤーに向かって走り出した。
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