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教室の戸を開けたら、そこには・・・・・
「なんだこれ?」
教室の中全部が銀色で、丸い筒みたいになっていた。
なんか、シェルターみたいだけど、ポコポコ穴が開いている。
机も、椅子も、黒板も、ロッカーも――――――ない。
怖いもの見たさで、ちょっと首だけ出してよく見てみる。
「おはようございまーす」
囁く様に言って、覗いたが何もない。
何かの間違いか?
クラスの入り口を確認すると確かに2-D。うちのクラスだ。
もう一度中を覗く。シェルターなのか?!足を踏み入れてみると、キュキュッと上履きのゴムが擦れる音がした。湾曲してるから歩きにくい。
「あーー!!」
大きな声を出すと少し反響する。
そういえば、どうして誰もいないんだ?委員長の佐々木さんなら、誰より早いはずだ。まさか僕に限って、始業式間違えちゃったとか?
あれ?そもそも夏休みってあったっけ?今日なんで始業式だろって思ったんだ?ぼんやりとして夏休みだったはずの記憶がない。
いやいや、ありえないよ。僕が間違うはずない。休みボケだ。
頭が混乱してる。この状況じゃ当たり前だと打ち消しながら、突き当りまでたどり着き、板を叩いてみる。
《ダンッダンッ》
こもった音がする。この鉄みたいなのの向こうに空洞があるのか?
《ピシャン》
その時背後で戸が閉まった。
「え?!」
嘘だろ?!閉じ込められたのか?!
「誰か!?助けてください!!何か変なとこに閉じ込められたんです!!誰か!!」
慌てて戸に駆け寄って、ひたすら叫びながら戸を叩いてるのに、開く気配はない。
どうしたらいい?!何がどうなってるんだ?
不安に足が震えてきた。
宇宙人にでも攫われるのか?!それとも、これはタイムマシン?それとも・・・・・・。
《ピッ、ピッ、ピッピッ》
機械の音が響いた。何かのボタンを押すみたいな。やっぱり宇宙人?!実験台にされるのかもしれない。
端に行っても、突き当たりに行っても、出口はない。
《ゴポゴポ、ザアァ―――ッ》
上から水が降ってきた。と言うより、注ぎ込んでいる感じだ。
なんでだ?水攻め?!殺される!!
「助けて!!助けてくれ!!誰か!!」
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