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恋をしたの。
ブルトパーズの様な蒼いビビットなカラダに、黒い斑点。
「ぬらぬらして、きもちいーですねー、冷たくて。ちっさくて、ころんころんしている表面もステキ」
恍惚なカノジョ。
「でも、こうして雨の日の朝にしか逢えないなんて…」
カノジョは濡れた髪をかき上げた。
「待ち惚けしている時間が好きなんです。あなたのことを、ずっと考えられるから」
ぼくは精一杯、鳴いてみせた。
「ふふっ、まるで蟋蟀か鳴き方を忘れた小鳥みたい」
ぼくの恋は終わった。車に轢かれたのだ。真っ赤な真っ赤なヤドクガエル。季節外れの寒椿が、ぽたり、ぽたりとガソリンの上に舞う。
「……かえる……さん……」
ぼくを真っ赤に染め上げた、
カノジョ、の
血。
「ボクハ 毒シカ持ッテ イナイケレド………」
モシ カノジョ ヲ スクエルノナラ……………
「ニンゲンニナリタイ」
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