第一編 ギルド

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 海人は予想外の結果を見て少しがっかりしたが、 これが普通だと自分に言い聞かせた。そうする と不思議なもので受け入れる事が出来た。少 ししてから長戸さんの指示のもと、大広間に向 かうことになった。海人は長戸さんに礼を言っ てそこから去っていった。一人残った長戸さん はぽつりと呟いた。 「兵士…か」   海人は大広間へと続いている廊下を歩きながら、 改めて自分も能力を持つことが出来たのだと実 感していた。そうこうしていると、前方に先ほ どの男が挙動不審にうろうろと歩いていた。先 ほどの様子からあの男も自分と同じく先ほど能 力が判明したのだと思うと、何だか妙な親近感 が湧き、声を掛けてみた。 「あの、どうかしましたか?」 海人が声を掛けると男はびっくりしたのかその 場に固まっていたが、そのうちほっとしたよう に言った。 「実は大広間に向かっていたのだが、場所が場 所が分からなくてな…」 「あ!それなら僕も同じ場所に行くので一緒に 行きませんか?」 海人はずっと迷っていたのかと驚きながら聞い た。
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