第一部 12章 決着

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 目の前に倒れた夏鈴に林先生と美秋と静華と衣吹が寄ってくる、他の生徒はさっきの爆発によって腰を抜かしている。  「春児!夏鈴さんにここまでやることないでしょ!」  少し泣き目な美秋は俺を責める。  「林先生、恐らく夏鈴は気を失っているだけで内臓関係には問題ないでしょう」  林先生は治癒術式を展開するとすぐにやめる。  「ホンマに内臓関係には傷ひとつないで無いで、手加減したのか?でも手加減してじゃ学園長の結界なんてそう簡単に破れる訳あらへんし」  「夏鈴はあの爆発が起きる前に瞬時に結界魔法で前方だけを防御しました、そして吹き飛び壁に激突した衝撃で気を失っているはず。俺の全力でも内臓関係には傷ひとつ付けられない程の結界魔法。」  解説してて怖くなってくる、恐らく結界魔法に関しては俺と冬夜よりも優れている。  「ホラ!起きろ夏鈴。」  頬を軽めに叩いて起こそうとする。  「なにしてんの!悪魔で怪我人よ?」  美秋に制止されるが俺はやめない。  「しゃーねぇーな、まーなーいーたー」  瞬間に右拳が後頭部に激突し頭が床に埋まる。  「誰!今わたしのこと馬鹿にしたの!」  みんな驚愕していた、1つは殴ったことを覚えていないことと簡単に人の頭を床にめり込ませるなんて。  「やっと起きたか、夏鈴。お前あの爆発で気絶してたんだよ」  衣吹と静華に手伝ってもらい床から頭を抜くと話しかける。  「そっかー、あたしやっぱり勝てなかったんだね。半分分かってたけどまだまだ春児は遠い存在なんだね。」  悔しそうにして袖を握りしめ俯いている。  そうすると一人の拍手が聞こえる。  後ろを振り向くと1人見知らぬ人が立っていた。  銀髪にスーツを着崩してチャラけていて見た目は30くらいか。  「なんだオッサン、舐めてんのか?」  瞬間に林先生と美秋が同時に後頭部を平手打ちする。  「あんたこの学園にいてこの人知らないの?」  「このお方はこの学園の学園長だ、僕よりも実力者さかい言葉に気ぃ付けや!」  ・・・え?  「コイツが学園長!?」  そしてもう一度後頭部が激痛に襲われる。
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