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「はーーい。お待たせしましたーー、いらっしゃ……」
「こんにちは!」
渋々出てきた海ちゃんの、嫌々の対応。
しかし私の姿に気付いた海ちゃんは、間違いなく絶句していた。
「きたよ、海ちゃん」
私は微笑みかける。
まだ、状況が把握出来ずにいる海ちゃんは、呆然と立ち尽くしていて。
そして、それを爆発させた。
「りくぅぅぅぅーーー!!!!!!」
「わっっぷ!!」
段差から飛びついて来た海ちゃん。
「リクーー!!リクーー!!本物!?本物やんな!?」
懐かしさと驚きも相まってか、抱きついてくれるのはいいんだが、ほぼ圧迫状態。
「うみちゃ……くるし……」
「ごめっ!?嬉しさのあまりっっ」
「へへへ」
嬉しい。
喜んでくれた。
「あんまり民宿利用する人いてへんのに、珍しいなって思ってん」
「海ちゃんのあの対応じゃーなー」
「あっ!?あ、あれは……」
ニヤニヤしながらさっきのダメ出しをしてみた。
「……ん?リク今日泊まんの!?」
「うん。泊まるよ。ココに、泊まるん」
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