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しかし悲しいかな、行動の自由を得ることには他は勝てないようだ。
「わーったわーった、なるよ、なるなる」
「ほんとね?」
「はいはい」
「ならサインして」
「……ぇ」
「奴隷になる契約書」
「……ぇ」
「私と契約して、奴隷になってよ」
魔法少女みたいに言うな。
とりあえずサインして、行動の自由をようやく得る。
「はいこれ」
彼女から鍵を受けとり、足枷をはず……せない。
「何してるのよ。鉄球を外す鍵よそれ」
鉄球が外れた。
「ちょっとまて」
「言葉使いがなってない」
「足枷の鍵は?」
「言葉使いがなってない」
叩かれた。思いきりの平手打ちだった。紅葉ができた。
「足枷の鍵を頂けますか?」
「無いわよそんなの」
なんと言う仕打ちだろうか。
これからほんとに奴隷になるとは、まだ思いもよらなかった。
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