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「深刻な話ですか?」
わざわざこんな場所に呼び出すくらいだ。
「うんまあ、お前らにとってはそうかもな」
「回りくどいのは嫌いなんで、単刀直入にお願いします」
「……次の人事異動だけど、まひろは異動が決定している」
は?
「異動って……。何処に?」
「広報部・販促課。お前にとっては頭が痛いだろうな。迫田がいるし」
「どうして?アイツは俺のパートナーとして必要不可欠な存在になっているっていうのに。アイツのお陰で……」
俺の仕事の効率は、かなり良くなっている。
最初はアイツと組まされると聞いて『冗談だろ』と納得いかなかったが、その見下したような考えこそが浅はかだったと思い知らされた。
コンビを組むように仕向けてくれた、部長や課長に感謝しているほどだ。
それが何故、たったの1年で解消する羽目になったのだろう?
どう考えても納得がいくはずがない。
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