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すると、水上理彩は、暗号めいたものを私に見せてくれた。
「『私は、このボランティアにム大ミカ口します』って、何それ?」
何かの暗号文みたいだけど、さっぱりわからない。
「何が書かれているのか、教えてくれるかな?」
私が白旗を揚げて、答えを教えてもらおうとすると、隣にいた篠山由宇は、あきれたように言った。
「お姉さん、この問題も分からないの? 超簡単なんだけど」
篠山由宇は、私の顔を見るなり、笑いながら言ってくる。その笑い方が、しゃくに障った私は、自力で解こうと頑張った。でも、何もわからない。難しいな。
そう思っていると、私はあることに気がついた。この暗号文が、カタカナと漢字でできているって事を。
「それで、先生はこの暗号文を見て、何て答えたのかしら?」
「頑張りなさいって」
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