事件一 復讐

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「これで、すべては整ったわ。後は証拠ね」  私は、その足でもう一度、警察署に向かった。     四 「遅かったね。どうしたんだい?」  警察署にやってくるなり何なり、いきなり所長が現れて、私はびっくりした。 「所長、いつからいたんですか?」 「いつからって、ついさっきだよ、香織君」  ついさっきって、電話したときには事務所にいたはずなのに、いつの間に、ここにやってきたのかしら。そんなことはどうでもいいか。 「所長、お話があります」  私がそういうと、所長は、それはわかっているっていうくらいに、先ほどの事件の資料を、私に見せてくれた。 「これ、知り合いのつてだから、お礼は今度って事で」  所長はそういうと、部屋を出ていった。私には、どこに行ったかくらいはわかるけど。
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