事件二 深夜〇時の怪

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 引っ越してきた夜から始まったという事は、以前にも聞いた事だ。しかし、私はその時間以外にも、この音はしていたのかも知っておきたかったからだった。 「してたかもしれません。でも、朝から私は仕事に行っていましたし、休みの日でも、図書館に行ったりしたので、昼間鳴ってたかはわからないのです。同居してる子も、昼間は遊びに行ったりして、家には誰もいません」  昼間は誰もいないと聞き、私はまったくわからなくなってしまった。というのも、もしかしたらその目覚ましは、昼間も鳴ってたのかと思ったから。だのに、ここでまた、振り出しに戻るということは、私も対した者ではないとわかってしまう。どうにかしないと。 「君の友達は、仕事とかしての?」  私は、話題を変えてみた。すると三島由香は、友達は水商売をやっていたという事を話してくれた。
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