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「わかりました。とりあえず、由香のアパートに、いってみることにましょう」
私が答える前から、香織君は、三島由香のアパートに行くことを決めている様子だった。
三
「ここが、私が住んでいるアパートです」
喫茶店から電車とバスを使って、三島由香のアパートに着いたのは、四時頃になっていた。
「あの、友達の息子さんは、今は?」
「友達の家に遊びに行ってます」
その友達の家は、このアパートの三軒隣にあるというのだ。という事は、今は、彼女しかいないということか。
「それにしても、古びたお家だね」
三島由香から聞いた話によると、このアパートは、できて四〇年も建つらしい。
「といっても、来年の三月で、このアパートは取り壊す予定になってますけど」
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