第1章

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埼玉県の田舎暮らしでまあ田舎と言ってもコンビニはそこらにあるし大抵の事には困らない暮らしだ。。 と言っても俺はいわゆるニートで困る困らないを偉そうに言える立場じゃないが・・・ 「愛ご飯だよー!ビール飲む?」 母ちゃんがいつもどおりの言葉を言う。 俺は何も言わずに一階に降りていく。 つーかこの愛って名前も慣れるしかなかったが恥ずかしいわ。。 この名前のせいで俺がどれだけ悩まされたか。 俺がいつもどおりに四角形のテーブルに座るとサイコロ型に切られたステーキと発泡酒が置かれていた。 向かいに父ちゃんが先にビールを飲みながらテレビを見ている。 俺の隣には3つ下の妹の舞がタオルで濡れた髪を拭きながら焼酎の水割りを作っていた。 「舞ちゃんまだ飲んじゃダメなんだからお酒飲むのはお家だけにしてよ!」 母ちゃんがまたいつもどおりの言葉を言った。 「はいはいわかってるって!」 妹がまたいつもと同じ事を言う。 録画したドラマを見ているようだ。 母親が乾杯の手つきをするとみんな軽く手をあげ食事を始める。 だいたい食事が始まると父ちゃんが決まって俺に仕事はどうすると聞いてくるが今日はテレビに興奮しているせいか何も言ってこないので良かった。 テレビを見ると父ちゃんの好きなボクシングのタイトルマッチがやっていた。
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