第1章

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____数分前。 目が覚めると知らないところにいた。 周りを見渡してもコンクリート。 どこかの工場だろうか。 怖い。 そう思いながら無意識に両手を合わせ神に祈るように握ろうとすると、左手が動かない。 「え?」 不意に声をだし、左手を確認すると手錠が繋がれていた。 怖い。なに。いったい。 状況が理解しきれずにパニックになる。 「大丈夫か?」 不意に上から声をかけられる。 上を見上げると右手に手錠が繋がれた男の人がいた。 その人の手錠の元を探すと私の左手にたどり着く。 え。なんでこの人と手錠で繋がれているの。知り合いでもない。なにこの状況は。 いかにも困惑そうな顔を私がしたからだろう。彼は優しく私に話しかけてきた。 「落ち着いて。まず足元にある紙を読めば状況が理解できると思うから。」 そう言われると私達の間の足元になにか紙が置いてある。
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