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なんだ今の? なぜ俺が思った事が分かった? いや待て。今、思った事フラグだろ。アニメじゃないんだから……
「あなたの世界ではこういうのはアニメでしか出ない言葉なの? 私アニメとかには疎くて」
さっきから何なんだよ……まるで――
「超能力」
今まで黙っていたミライが口を開いた。《超能力》と。
「あなた、もう一回飛ばされたいの? 今度は気持ち悪くなっても吐かれても文句は無しよ」
いや、いつ俺が文句垂れた? 待て、それならこの人達は超能力使えてこっちは別の並行世界で俺はそっちに飛ばされたってことで――
「いいわよ」
笑顔で答える谷風に俺は旋律した。家族に何も伝えてない。勝手にいなくなったのだ。捜索願いとか出されて大事になってそうだ。それにパソコンは付けっぱなしだし、なにより帰る場所が――場所が……元の世界に戻れるのか? え? このまま監禁?
「監禁なんてそんな大それた事じゃないわよ。ちょっとあなたを研究対象にしたいだけ」
笑顔で答えるが、その言葉の裏を返せば。
――それって要はモルモッ――
「あら、あなたも思考干渉ができるの? 不覚だったわね。私と同じなんて」
何その某ラノベの四文字漢字で作った名前。別称ありなんだろどうせ。そんなしょうもない事を思って目を合わせた時、背筋が凍った。アニメならこういう表現がされるだろう。メガネのレンズはなぜか光の屈折で白くなって背景が禍々しく黒くなる。そう、大体はこの後フルボッコにされるのがオチだが、この場合は精神がフルボッコだろう。いや、もうこの威圧でコンボを決められている。
「谷ちゃんあんま遊ばないでよ」
「あら、ばれてた?」
ミライが止めに入ってくれたのはいいが、正直もうヒットポイントは根性でなんとか1残っただけだ。というか冗談でもキツイぞこれは……
「冗談も交えた所で大体の状況は分かってくれたかな? まぁ、真くんにとっては受け入れがたい事実だけど、外に出ればすぐ元の世界じゃないのは分かるわ。百聞は一見にしかずってね。あ、真くんの家族にはそれなりに連絡しておくわ。安心して実験に参加してね」
あー、これ終わったわ。うん。
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