1人が本棚に入れています
本棚に追加
「入社って・・・やっぱりぼっ・・・私はここの会社に今日からの入社であってますよね?!」
「もちろんです。この能無・・・篠原さんが忘れているのか、ふざけているだけです。」
「おうちゃん、能無しなんて朝からきついね。忘れてないよ、ジョークだよ、ジョーク。」
部下であろう須藤に何を言われても篠原は怒る様子もなく、眠たそうに頭をかくか、欠伸をするだけだった。
「初めまして。有馬警備の指揮官補佐の須藤應治と申します。先程はうちの篠原が申し訳ありません。最近は夜勤続きのヘビースモーカーでして、少し頭がいかれていたのだた思います。御無礼をお許しください。」
須藤はそう言って、深々と頭を下げる。
「いえいえいえ、頭を上げてください!ぼっ・・私は今日からの新人ですので・・・そんな御無礼だなんて思っておりません。」
神田はあたふたとして胸の前で手を振る。北と南。いや、月とスッポン。
イケメンだが目つきが悪くだらしなさそうな男と顔立ちは普通で目つきが悪い以前に開いているかわからないが身なりのしっかりとした男。
口調も性格も違うことがすぐにわかる。
「そうだぜ、おうちゃん。この神田クンは今日からここの会社の俺達の部下なんだからさ。無礼なんてかけてなんぼってやつだろう。」
「篠原さんは黙っていてください。彼は確かにここの会社ではありますが、私達の部下ではありません。別の部署なのでそこに任せてありますので、私達はいろいろと部外者です。」
最初のコメントを投稿しよう!