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そのことは自分が一番よくわかっている。
一度、就職した時も人間関係や仕事内容が合わずに耐えられなかった。
本屋でのアルバイトもただ推理小説が好きでとりあえずの生活の為にしていたものの、気が付けばなかなかの年月が過ぎていた。
「パソコンは使えますか?」
「基本的な作業ならば・・」
「学生時代は目立つ方でしたか?」
「いえ・・・そんなには・・・普通でした。」
「ご家族は?」
「父、母、妹がいます。」
いくつかの質問を繰り返して神田は確信した。
今回も駄目か・・・。また次を探さなければ・・・。
神田は小さく溜息をもらした。
面接管は何かを書き終えたようで、神田に再び視線を戻す。
「・・・よし、採用します。いつから来れますか?」
「・・・・・え?」
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