第1章

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B 「…………」 A 「……あの」 B 「はっ、はい!僕ですか!?」 A 「この駅、他にあなたしかいないのであなたなんですが……その、さっきから私を見てどうなされたんですか?」 B 「い、いえその……(言えない。言ったら彼女はパニックになるかもしれない)」 A 「言ってください」 B 「……その、後ろに蜘蛛が」 A 「きゃあ!」 B 「ぐっほぉ!(ぼ、僕にタックル……?言わなきゃ良かった……親切が仇に……あれ、なんかいい匂いって抱きつかれてる!しかも押し倒されてる!)」 A 「ご、ごめんなさい!ビックリして……」 B 「あ、いやその……大丈夫です(何だ、この胸の高まり……ドキドキが止まらない)」 A 「…………」 B 「…………」 静まる僕ら。でも、新たな季節が音を立てて開かれた気がした。
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