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じいちゃんが他界した。
八月末のことだ。
葬儀も火葬も全て終わり、帰宅した今、この文を書いている。
遠く離れて暮らしていたじいちゃんに、何もしてやれなかったこの数年をこんな形で文にしたところで何になるわけでもない。
けれど、今は自分の気持ちを整理する上でもこの文を書かずにはいられない。
本を出版する。絵を描く。テレビに出る。
どれも自分の存在や考えをアピールし、人に知ってもらう行為だ。
一人でも多くの人に自分という存在を知ってもらう。記憶に残してもらう。
その人が確かに存在した、という証をより多くの人に刻み込む。
詳しくは後述するが、じいちゃんもきっとそれがしたかったのだと思う。
だからこれは僕がじいちゃんにできる小さな小さなお手伝いだ。
名前を出すことはできないが、こんな人間がいたということを少しでも感じてもらえたら嬉しい。
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