「出会い」

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「お姉ちゃん!ゲームして遊ぼう」 男の子がコントローラーを差し出した 「……ここのみんなは仲良しなんだね。君も含めて」 私は受け取りながら、言った 「仲良しだよっ!そして、僕は君なんて名前じゃないよ」 男の子は、仲良しの所は笑って頷いたが君と言われたのは不満らしい 「僕は翔だよ!お姉ちゃん」 男の子がジッと私を見た 名前で呼んで、という顔だ 子供は感じなくても分かりやすい 「……翔くん」 私はくん付けで名前を呼んだ すると、目を輝かせて嬉しそうに笑った 「僕ね、このゲーム得意なんだぁ」 翔くんの言葉に画面を見ると…… 「……ドキドキクエスト?」 冒険ものだろうが聞いたことない ドキドキクエストって、その名の通りドキドキするクエストなのか? 私はゲームの名前に首を傾げた 「これね、敵をやっつけたりお宝探したりするんだよ」 翔くんが楽しそうに話した 「これ……2人でも出来るの?」 こういうゲームって1人用なんじゃ…… 「ミニゲームあるから大丈夫だよ」 翔くんが頷いてた 「そうなんだ………ゲームなんて久しぶり」 私はフッと小さく笑った そして、しばらく翔くんとゲームをして遊んだ こんな風に誰かと遊ぶなんて久しぶり 翔くんの心を読まないように注意しながら、私はこの時間を楽しんだ
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