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つい怒鳴ってしまった
完璧に八つ当たりだ・・・
自己嫌悪に陥っていると、クククッと声がした
「浩輔・・・さん?」
浩輔さんの方を見ると肩を震わせ、笑っていた
「いや、悪い・・・お前、言いたい事言えんじゃん。しかも、こんな風に怒鳴ったりすんだな」
浩輔さんが笑いながら言った
「人間ですから・・・言いたい事くらい言いますし、怒りますよ」
私は笑われて恥ずかしくなり、フードとイヤホンを再び付けた
「だからその格好不審者だから」
浩輔さんが呆れたようにフードを取ろうとした
「これが落ち着くんです・・・もう良いですか?帰らないといけないので」
私はフイッと顔をそらし、素っ気無く言った
「店にまた来いよ?翔も、彩姫も待ってんだから」
浩輔さんがポンッと私の頭に手を置いた
チラッと顔を見ると、安心した様な、嬉しそうな顔をしていた
何か良い事あったのかな?
「だから行きません!」
私はハッとしてきっぱり断り、走り出した
危うく流されるところだった・・雰囲気に流されるって怖いな
翌日、学校へ行くと
「本当にあの子?」
「嘘でしょ?だって学校で誰かと話してるところなんて見たことないし、いつも1人だよ?」
ヒソヒソとみんなが話していた
何のことか分からないが、居心地が悪い
屋上へ逃げようと、席を立つとみんなの目がこっちを見た
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