「信じる」

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「翔がこんだけ言ってんだぞ。理由くらい話してやれよ」 浩輔さんが溜息を吐きながら言った 「………………遊べないから、遊べないんです」 私はギュッと拳を握って言った 「そんなんじゃ分からないよっ!」 翔くんが私に抱きついたまま激しく首を振った 「お願い………翔くん。分かって?」 残酷な言葉だと思う こんな小さな子に、ちゃんとした理由を話さず分かれなんて 「ヤダっ!ヤダったらヤダ!」 翔くんが涙を零しながら友哉さんの元へ走り、抱きついた 「……翔だけじゃなくて、僕達も説明なしじゃ納得出来ないよ」 友哉さんが翔くんを抱きとめながら言った 「せめて……理由くらい教えてくれないかな?」 悲しげに笑いながら友哉さんが私を見た この人達なら、信じても良いのかもしれない 少しそう思ったが………すぐに考えを打ち消した 「ゴメンなさい」 私はそう言って頭を下げることしか出来なかった 「……心月ちゃんのゴメンなさいは、助けてって聞こえるわ」 彩姫さんが私の傍に来ながら言った 「きっと、心月ちゃんが抱えているものは私達が想像出来ないくらい大変なものだと思うの。全てを教えて欲しい、なんて言わないけど少し分けてくれない?浩輔くんも、友哉くんも、勿論私も精一杯力になるわ」 彩姫さんがニコリと微笑みながら言った その言葉に、私は1粒涙を零した
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