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でも、3人は心配そうに私を見ていた
「……まぁ、そんな風に家庭が壊れていって当たり前のように離婚が決まりました。でも大きな問題があったんです」
家庭が完全崩壊するまでに時間はかからなかった
「どちらが私を引き取るか。毎日、毎日……その事で喧嘩していました」
両親の怒鳴り声だけが頭に残っている
「それで思ったんです。私がいなくなれば全て解決するんじゃないかって…」
3人は驚いた様に目を見開いた
「そんな事………」
友哉さんが言葉を選んでいた
その優しさに小さく首を振った
「……………そう考えたお前はそれからどうしたんだ?」
浩輔さんが少し不安そうに聞いた
「…家から電車で2駅の町に、昔 家族で行った遊園地があったんです。学校をサボってそこに行きました」
仲が良かった時の、数少ない思い出
「閉館時間まで目一杯遊んで…………そこから見える海に歩いていき、ゆっくり、ゆっくり………深い所へ行きました」
死ぬ事なんて怖くない
両親の喧嘩の原因が私なら、ここにいるべきではないと本気で思っていた
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