episode164 迷い猫の行方②

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「――いた」 その会場のド真ん中だ。 「おっと……!」 いかにも社長とおぼしき 派手な身なりの男の隣に 和樹はまだ半裸の状態で座っていた。 「早く!早く着せろっ……!」 ぼんやりと熟れた身体を投げ出す彼に 社長に命じられた取り巻きの女の子たちが 慌てて服を着せてやっている。 「ふん、我を失くした男娼もどきにはうってつけの場所じゃないか」 皮肉まじり吐き捨てるも やっぱり我慢ならなかったんだ。 天宮征司は思い切り良く酒盛りのテーブルを蹴飛ばした。
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