Prologue

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なんの前触れ無く 躊躇無く… アレは、全てを奪っていった… 「うっうっ…」 真っ赤な炎の中 立っていたのは、自分1人だった… 「起きて…。 起きてよぅ……」 目の前の現実が受け入れられなくて 「なんで答えてくれないの…? ねぇ…みんなぁ……」 力の無かった私は ただ見つめることしかできなかった… ギ…ギギ…… 不意に耳をついた機械音 顔を上げると、そこには1人の男が立っていて… 私は叫んだ 「助けてぇっ!!」 しかし、この世はあまりにも非情だった 「まだ生き残りが居たか…。 殺せ」 男は機械に命令し 私の周りを、すぐに機械が取り囲んだ… 「や…やめて……」 ジリジリと近づく機械音 「やめてぇぇぇぇっ!!!」 パキンッ――… 「これは…!」 「アァッ…! うあぁぁぁぁっっ!!!」 ゥゥンッ――…… あの日 私は十字架を“負った” そんな幼い私の目の前で… 不気味に微笑んだ奴の顔だけは 一生忘れないだろう… 私の全てを奪った…あの男だけは だから十字架に誓ったんだ… “復讐”してやると――…。
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