Ep:4−可能性

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咲「今のうちにあの武器を…!」 と、新たなビリーブ・ウェポンを取り出したアークに向け、駆け出そうとする咲 ルン「ちょっと待って!」 しかし、ルンはそんな咲を言葉で制止させ 咲「なんです?」 ルン「咲ちゃんはリーナさんを操る闇は払えないの?」 そう質問したのだった。 咲「それは…」 当時アークにより操られていたルン、その闇を払った亮の顔が咲の脳裏にチラつき、咲は言い淀み 将「今はそんな余裕ねぇだろ!」 咲がルンに返答するよりも早く、将は大剣を振りかぶり 将「大勝ッ盤炎!!」 ゴオォォォォウッッ!!! 大剣の剣先から大火を噴き出すと、それをアークたちへ向けて撃ち放った。 タタンッ!! アークたちはそれぞれバラバラにその炎を躱し バンパイア「ふっ!」 バラシィ「死二ナァっ!!」 バラシィとバンパイアは将の隣にまで周り込むと、大剣を振るい隙のできている将の喉元へ向け、左右から大斧と槍を突き出した。 ドギャンッ!!! バンパイア&バラシィ「「!?」」 しかし、その2人の間合いに直前に割り込んできた盾と剣は、2人の武器を受け止め ルン「フレア・フルブレイク!!」 バァオォォンンンッッ!!!! その盾と剣を持つルンは、大斧と槍と接触する盾の表面と剣の刃から爆炎を噴出 ―――ズジャァァァァッッ!!! 2人を同時に押し返した。 バラシィ「はぁ!?」 バンパイア「なんだアの女ハ…!」 アーク(……ふざけていても七柱人か…) 将「た、助かっ…」 ルン「咲ちゃん!」 自身への攻撃を防いでもらい、安堵の息混じりに礼を口にする将の言葉を遮り、ルンは斜め後ろで将のフォローに入ろうとしていた咲へと振り向く 咲「は、はいっ!」 ルン「この状況だからやるしかないよ!」 咲「っ……」 まるで咲が考えている事が分かっているかのように、ルンは咲にそう告げ ルン「将くん、メユちゃん、私たちはあの3人を食い止めるよ!」 将&メユ「おぅ!」「はいっ!」 急に頼もしくなったルンの気迫に押され気味に、2人は返事を返し アーク「…調子に乗るなよ?」 アークはそんなルンの言葉に触発されたのか、ブレイドバズーカを構え、もう一方の手にビリーブ・ウェポンの鎌を持つと ヒュッ!! 瞬足でリーナへと近づいた。 アーク「!?」 ガキィィンンッッ!!! ルン「止めるって言ったよね?」 アーク「…貴様…!」 アークの狙いが分かっていたルンは、間一髪、リーナとアークの間に割り込み リーナ「グゥゥゥッ!!」 しかしリーナは、突如距離を詰めてきたルンの背後から、彼女へ向け身を返し メユ「危ないっ!」 その手に持つ自身の槍の刃を振り抜いた。 スカッ!! が、その刃は空を切り 咲「っ!」 その理由は咲にあった。 グンッ!! 咲は闇で生成した鎖をリーナの胴に巻き付け、それを引き寄せる事でリーナをルンから引き離していたのだ。 ズザァッ!! リーナ「グゥァッ!!」 バンッッ!! 咲の正面まで引き寄せられた後、リーナは気合で闇の鎖を吹き飛ばす。
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