Ep:4−可能性

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咲「常識的じゃないですね…」 ただの気合で魔法を弾かれた事に驚きつつも、それを成したのが誰でもないリーナであったことから咲はそれ以上は口にせず 咲(やるしかないって…簡単にいってくれますけど…) 禍々しい闇に侵食され、魔人のような出で立ちのリーナは今にも咲に飛びかかりそうで 咲は真剣を構えつつ、考えを巡らせる。 咲(あの時、ルンさんは魔法と薬、2つの力で意識を乗っ取られていた。 前者は私と彼との力で無効化し、薬による“闇化”は彼が…。 一瞬の事だったけど、光の魔力で浄化していたように見えたけど…) ちらりと、リーナの槍から彼女の紅く染まった瞳へ視線を移す と、その瞬間 ヒュッ! 咲「!?」 ギャリンッ!! リーナは一気に踏み込み、咲の間合いへと簡単に入り込むと、小さく槍を回転させ咲に振り下ろし、ギリギリでそれを気取った咲は真剣で受け止めた。 咲「っ――!」 操られているというのに、相手の隙を確実に突くリーナの行動に咲は冷や汗を滲ませながらも、教導官である彼女の行動らしさに小さく笑みを浮かべていた。 咲(思えば、一対一で戦うのは入隊日依頼ですね…) まだ尖っていた自分の、行き先の無い苛立ちを受け止めるかのように、何度も刃を合わせた当時を振り返る。 咲「あの時はお世話になりました…」 今は、そんな風に思えるようになった咲。 咲「だから今度は…私が、あなたの闇を受け止めてみせます…!」 伝わってはいないだろうが、咲はそう口にし 咲(私は闇の真剣士、闇を浄化することはできなくても、上塗りすることができれば…あるいは) 一つ、自分の中での可能性を信じてみる事にした。
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