第1章

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1彼は殺人鬼だ、名はまだ無い、そしてこれからも無い。 誰がなんと言おうと彼は人殺しの鬼なのだ。 彼には流す血も涙もない。 だからこそ人を殺す。 だからこそ人を殺せる。 自分が生きるために殺す。 自分が生きているという証明のために人を殺す。 世の中の殺人鬼と言うものはだいたい自己肯定のために人を殺す物だ。 自分が自分であると自分が思うために他人を殺す。 彼もその一人なのだ。 彼は知っている……この世には救いなんて言葉はないと
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