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時間かかってようやく街にたどり着く。
「ゼーハーゼーハー……もう限界……」
商店街を行き交う人達は俺のことを物珍しそうに見ている。
「ったく何見ているんだよ、こいつら」
そして一歩遅れて気づく。
他の人達と自分の服装が明らかに違う。
俺だけ浮いている。
他の人と俺を比べると周りは俺からしたら奇抜なファッションだが周りからしたら俺のほうが奇抜なファッションなんだろうな……
そのままフラフラと街を探索していると
「おい、そこのお前」
「……俺か?」
「お前以外に誰がいるんだボケッ」
明らかに柄が悪い三人組に絡まれる。
長身でヒョロい男と巨体のでかいゴリラのような男、そしてリーダー格の男の三人組だ。
こんな俺を呼び止めたってことは……予想は大体つく。
「異世界に来て早速これか……」
ソラは大きく溜息をつく。
男たちはそれが気に食わなかったのか
「何溜息ついてんだお前!!」
「いやいや、溜息なんかついてないですよ」
完全に棒読みで返す。
「いいから、ちょっとツラ貸せや」
背後の道は巨体の男に塞がれてしまう。
まぁ最初から逃げる気もないが……
「……分かった、言う通りにする……」
ソラは黙って男達について行き人気のない路地裏に入る。
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