タコとヘチマの恋物語~私の恋人はエスパー~

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「おはよう~タコ!」  校門のところで、大好きな先輩とばったり鉢合わせした。  やった~!今日はラッキーだ! 「おはようございます~マコト先輩」  マコト先輩、本名、平地真(へいちまこと)みんなからはヘチマって呼ばれてる。  私の初恋、そして先週から、私の彼氏になった人。  Hi、私の名前は空知貴子(そらちたかこ)県立中学の2年生。みんなからはタコって呼ばれてる。  断っておくけれど、決して顔がタコみたいだとか、足がにょろにょろしてるとか、そんな事じゃないのよ。  全国のたかこちゃんに尋ねたい!あなたのあだ名もタコですよね?  ごく普通の家庭で育って、ごく普通の生活をして、ごく普通の中学生の私が、ごく普通じゃない彼氏をゲットした。  先輩の普通じゃないところ・・じつは先輩はエスパーなのだ。  先輩はエスパー研究会の会長。私は副会長。で、部員は2人。  私たちの学校では、生徒たちが自由に研究会を設けることができる。  新入生歓迎会の時に、先輩方の研究会発表っていうのがあって、新入生は、普通のクラブはもちろんだけど、気に入った研究会があれば、入会できるというシステム。  会員がいる限り研究会は維持できるんだけど、今期で先輩は卒業。私一人でエスパー研究会を維持できるかどうか・・。だって、私にはエスパーの才能ないし・・。  放課後、研究会の部室で、私は大きくため息をついた。 「どうした、タコ?悩み事か?」 「マコト先輩・・。先輩が卒業しちゃうのが寂しくて・・それにこのエスパー研究会ですけど・・私には・・」 「待て、みなまで言うな。今、俺がタコの心を読む」  先輩は掌を私の頭上に翳して、むむむっ!と気合を入れた。 「読めたぞ。タコ、お前、自分にエスパーの力がないと心配してるんだな。それに、俺が卒業してしまうのが寂しくて、維持できるかどうか不安なんだな」 「そうです!先輩。どうしてわかったんですか?やっぱり先輩のエスパーはすごいです」  私は、感動してしまった。先輩には何でもお見通しなのだ!  
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