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「テメーなー。イベント外の行動したって何も起きない。NPCの処刑用モブは感謝の一つも返さないし、特殊な武器やスキルを貰えるわけでもない!! ただ兵相手に経験値を無駄に奪われて、ただ殺されるだけだ!!」
「それでもっ、俺は助けに行く!!」
「なんで!?」
「このモブメチャクチャ好みだから!!」
ちなみに。
トップランカーのほとんどがランク200のカンスト済みな中、レベル102でプレイヤーランキング第二位に君臨している男の台詞である。
「こんなのが団長かよ。いや、まじで、もう、ねーわー」
「……死ね……」
「悪いですけど、飛鳥せ……アスカに同意です」
『擁護不可』(←アンノウンのチャットの書き込み)。
「う、ぐ……」
プレイヤーキルなしで、特殊なイベントをこなして武器やスキルを揃え、ついにはプレイヤー同士の頂上決定戦で準優勝した男は軽く泣きそうになっていた。
「もういいもんっ。俺一人でモブちゃん助けに行くもんっ。イベントなんか起きなくたって、俺の言葉に何も返してくれなくたって、近くでモブちゃんの顔を見れればそれでいいもん!!」
吐き捨て、(現実で)半べそかきながら王都まで転移する難攻不落と言われた砦を将軍だけを狙って叩き斬り、攻略した最初のプレイヤー『小さな悪鬼』。
密かにファンクラブ的なものができているのだが、ファンの皆さんにはお見せできそうにもない。
ちなみに。
そのファンクラブに加入すると、もれなくとんでもない怪物に襲われるとかそうじゃないとかいう噂があった。
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